医療法人社団 大樹

歯が痛む方

歯医者というと「キーン」というドリル(タービン)で歯を削る音が聞こえてくる印象があって、できればあまり行きたくないというイメージをお持ちなのではないでしょうか。「あの音を想像するだけでも嫌!」という方も多いかもしれません。

しかし、虫歯になる前に予防することができれば、歯を削る必要はありません。「歯医者は予防のためにある」と私たちは考えます。

予防歯科とは?

予防歯科とは、簡単にいえば「自分の歯で一生食べる」ことを理想とするものです。悪いところを治すというよりは、良い状態を維持するという発想です。治療が必要になる前に予防できれば、痛い目に遭わなくてすみますからね。

それには、やはり歯科医のところへ定期的に行って歯の状態をチェックしてもらうことが一番です。そして、徹底したクリーニングをしてカウンセリングを受けることが大事だということになります。

虫歯はどうしてできる?

虫歯の原因は細菌です。実は、人は常に虫歯の細菌を持っています。とはいえ、通常は虫歯になることはなく、健康な歯でいるのです。ただ、砂糖などの虫歯菌のエサが入ってくると、虫歯菌が繁殖して口腔内が酸性になり虫歯になってしまうんですね。虫歯は歯の表面に付着した歯垢(プラーク)に含まれるミュータンス菌という細菌が、飲食物から糖分を取りこみ、強い酸をつくることからはじまります。ミュータント菌とエサとなる砂糖のバランスが崩れ、臨界pH(ペーハー5.5)を下回ると歯が脱灰しはじめ、この菌が繁殖することによって虫歯になるという仕組みです。

たとえば、仕事をしながら、ペットボトルのコーラやジュースを飲むと、飲むたびにpHが下がり、その都度虫歯の細菌が増えやすくなって、口の中の酸が増え、虫歯になるという悪循環です。そして、歯の表面がプラークによる酸に溶かされ続けると虫歯になってしまうんですね。また、歯と歯肉の間に形成された歯垢は歯肉炎を引き起こす原因となります。

なお、スポーツドリンクは体に良いとされていますが、口の中の環境にしてみればマイナスです。すぐに虫歯になってしまいますよ。なので、食べたら歯を磨き、少なくともうがいはするようにしましょう。

虫歯

虫歯予防をするには?

虫歯を予防するには、丁寧なブラッシングを毎日続けること。これが一番!そして、糖分を含むものをできるだけ控えるようにしましょう。特にコーラやジュースというのは、口の中を酸性にしてしまうので、飲むときは十分注意してくださいね。

歯医者にはどのくらいの頻度で行けば良い?

もちろん、個人差はありますが、可能であれば3〜4ヶ月で一回のペースで行くことをお勧めします。どんなに少なくとも半年に一回は行った方が良いでしょう。

たとえば、もし生涯歯科医療に100万円かかるとして、100万で口の中がかぶせものだらけなのと、100万で健康な歯であるのとどちらがいいでしょうか。

歯医者は痛いところというイメージをお持ちの方が多いですよね。では、痛くないようにするには、やはり定期的に歯医者に来てメンテナンスをするのがベストなのです。

メンテナンスというのは、口の中の汚れをきれいにし、歯の表面についたバイオフィルム(ぬめり)を除去すること。バイオフィルムが増えると、歯垢、歯石が増えやすくなって歯周病になる可能性が高くなってしまいます。

実際にお越しくださる方のほとんどが「さっぱりした。気持ちいいです」と言って下さいます。日常生活では、自分で歯磨きをしているにもかかわらず、完全に汚れは取れないもの。そこで歯科医院へ来て、歯科医や歯科衛生士といったプロに徹底的に磨いてもらい、丁寧に汚れを取ってもらうのは虫歯の予防にはとても大事なことなのです。

歯ブラシの選び方

口の中のクリーニングに必要な道具といえば「歯ブラシ」です。歯ブラシを買うには、一般的にはドラッグストアや薬局、スーパー、コンビニ等の歯ブラシコーナーで選ぶ方法と、歯医者さんの受付で買う方法があります。

両者には少し差があります。まず、歯医者さんで勧められる歯ブラシ。シンプルでいかにも医療用っぽいパッケージなんですよね。テレビのコマーシャルで見る派手なデザインの歯ブラシに見慣れると、物足りなさを感じるかもしれません。

ただ、歯医者で買ったときに歯磨き指導を受けたことはありませんか?歯科医院では、患者さんのお口の健康状態に治療にあわせた1本を選んでくれているはずなので、安心して使えるのです。いかにも歯科医っぽい無機質な仕様でも、衛生士さんから受けたブラッシング指導を思い出しながら毎日使えば、手放せなくなるに違いありません。

次に、ドラッグストアや近所のお店で買える歯ブラシです。歯医者さんと同じ歯ブラシがドラッグストアでは売っていないってお気づきでしたか?

大手歯ブラシメーカーは、歯科用と一般小売店用とは商品を区別して販売しているのです。ただ、ブラシ部分の機能は同じで、パッケージやグリップの形、色などの細かい部分が少しずつ違うものが名称や値段を変えて、小売店で販売されているのです。

歯医者さんの歯ブラシと決定的に違うのはそのグリップ(ハンドル)部分です。持ちやすさをアピールしているのか、ごてごてとしたものが多いような気がします。

ちなみに、お値段はどちらも300円前後ですね。

補助清掃道具

メガネ屋さんの超音波メガネ掃除と同じ原理の音波ブラシはお勧めです。音波を発することによって、高周波の振動で泡を発生させることによって汚れを効率良く落としていって使いやすいです。1〜2万円程度で購入可能です。

また、歯間ブラシやデンタルフロスといった歯ブラシでは歯と歯の間の掃除や、届きにくい奥歯の歯肉周辺をきれいにする道具も併用すると、より虫歯予防に役立ちます。

ブラッシングテクニック

歯磨きによるプラークコントロールは、プラーク(歯垢)形成の抑制や除去によって虫歯や歯周病を予防してくれる効果があります。

下記に歯磨き方法のいくつかを紹介しますが、一つの方法だけでは磨き残しにつながりますので、上手に組み合わせて歯垢を取り除きましょう。

また、歯ブラシは背中から見たときに、少し開いてきたなと思ったら取替えましょう!目安は1ヶ月です。

▼バス法

ブラシの毛先を歯と歯茎の境にあて、細かく振動させます。歯茎を磨くのが目的の磨き方なので、歯自体は他の磨き方と組み合わせる必要があります。歯石予防向きの方法なので歯周病の予防にも有効です。歯ブラシは柔らかいものを選ぶのが秘訣です。

バス法

▼スクラッビング法

歯ブラシの毛先を直角にあて、毛先が歯と歯の間に入る程度に軽くおしつけます。 ごく小刻みな前後運動で歯ブラシを動かしながら清掃します。 歯ブラシはペンを持つように握り、1ヶ所20回以上磨くようにしましょう。1回のブラッシングには上手に磨いても5〜6分間かかります。

スクラッビング法

▼フォーンズ法

歯ブラシの毛先を歯面に直角にあて歯の面で円を描くように上下同時に 同一部位を10回以上磨きます。 歯のうら(舌)側では円を描くように磨けませんから、スクラッビング法で磨きます。1回のブラッシングには上手に磨いて4〜6分間かかります。

フォーンズ法

▼ローリング法(歯周病予防)

ブラシの側面を歯茎にあて、なでるように磨きます。 前歯の裏側は前に掻き出すように磨き、奥歯の噛み合わせは 噛み合わせの面にブラシを当てて前に掻き出すように磨きます。 歯並びの悪いところは別の磨き方が必要です。このローリング法はマッサージ効果が高く、歯茎の弱い人にも向いています。

ローリング法

歯間ブラシ・デンタルフロスの有効性

歯間ブラシやデンタルフロスというのは、あまり知られていないせいか利用している方が少ないようです。また、知っていても使い方や扱いが面倒なので使わなくなってしまうケースもあるようですね。しかし、その効果はとても大きいので、お使いになることをお勧めします。

歯ブラシによるブラッシングは、歯の表面や歯肉には効果がありますが歯と歯の間までは届きにくいんです。だから、虫歯になりやすいのが、歯と歯の間。ですから、歯間ブラシをすることによって、大幅に虫歯の発生を抑えることが期待できます。ぜひ、使ってみてくださいね。